アルビノ
ほんとの気持ちはどれだろう。
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小さな包装の中で薄暗いところにずっといた。
男の子が僕の前で立ち止まり「これがいい」と言った。
お母さんはなんとも無い顔をして僕を取り上げレジへ持っていった。

男の子は泣いていた。
お母さんが買った飴をくれなかったから。
でもある日、「1個だけよ」と言って大袋を差し出した。
男の子は目を瞑って僕を引っ張った。残念そうな顔だった。

僕は男の子のポケットに入れられ揺れていた。
周りからは、機械の音でもなく棚の軋む音でもなく、子供たちの声が聞こえていた。
男の子は公園のベンチに坐った。
僕を取り出して暫く見ている。
なんて綺麗な瞳なんだろう。綺麗な手、綺麗な髪、綺麗な靴。
周りを見ると子供たちが沢山遊んでいた。
「今食べるの?」
「やっぱり、あとで。」
また暗いポケットに戻された。

少しまた揺れた後、再び光へ出た。
出る前から甘くて爽やかな匂いが溢れていた。
バラ色の低くて小さな花。黄色で大きな花。もっとずっと大きい、すわすわな匂いを出す赤い皮の木。
それを周りに囲ませた、薄い青緑色の屋根の家。
下には芝生と白い木々で出来た道。
小雨が降っている。
中へ入ると、白や茶色の、ふわふわしたレースやアップリケがついたぬいぐるみが沢山いた。
お行儀よく並んでいた。

「もう溶けちゃうから舐めたら。」
「うん。」
小さな音を立てて袋が開く。
「あら、変な色になってる。やめておきなさい。」
でも男の子は聞かずにじっと見ている。
「不思議な色…。」
匂いをかぐ。口へ入れる。目を閉じてじっとしている…。
「悪くなっちゃっていたでしょう。」
男の子は、にっこりとした。
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この記事へのコメント
何だか…自分が思うに、どんどん文章が綺麗になってきている。
前の優しい文体も好きだったけど、今のこの文体、とても綺麗です!

…文章の書き方が変わると言うことは、つまり物の見方が変わるってコト。
善し悪しは別にして、最近大きく変わられたのかな?…とこっそり思っております。
でもやっぱり、その変化があなたに良い!善い!結果をもたらしてくれます様に! と、切に願っています。
文体云々関係ないですが、この「飴玉」のお話…大好きです(照)。


(「帰り道は怒涛の道」のコメント/済みません、ついでとは何ですがこちらに書かせて頂いちゃいます…) ↓↓
自分も、懐かしい友達に会うと思わず泣きそうになる瞬間があります。
きっと…安心するのでしょうね。
それが逆に鬱になったり…、逆効果的な要素もありますが、お友達と会われたこと、それが楽しかったな!と言える出来事であれば、何故だか自分まで嬉しくなってきます…♪

とは言うものの、沈みたい時はばっちり沈まれても良いと思うのです。
浮き沈みを繰り返しても、浮上していかれたらいいな…と思います。
2007/09/24(月) 23:56:50 | URL | 甘木 #7LEJAFRk[ 編集]
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